５月５日

07：00、ほらトチボー、起きな〜を聞く前に目覚めた。 昨夜、必要以上な酒を摂取しなかったので、目覚めは爽やかだ！ 07：30、大隊長殿起床。 朝風呂を浴び、朝食を済ませ、09:00過ぎに宿を脱出。 大鰐町を後にした我が隊は弘前方面へ・・・ 大鰐弘前I.C.を通過すると大隊長殿が言った。 ば： あれ？トチボー、もう帰んじゃないの？ Ｔ： なん〜だべ、コゴまで来たら“みんな”のトコ寄ってがねげねぇべ！ “みんな”が僕らを待っている〜〜〜♪ ば： 誰も待ってませんから・・・＾＾； はぁ。。しょーがないなぁ・・・ もうお判りであろう。 国道７号線をそのまま北上していけば青森市内である。 青森といえば幸畑、その幸畑には210名の英霊が眠っている。 青森市内に入り、県道40号線を山の方へ・・・懐かしい匂いがする。 市街地を抜ければ、そこはもう幸畑墓苑。 資料館の斜め前の敷地内には花見客。 そんな連中に「おめぇら此処がなんだか判ってんのかよ」と心の中で言い乍ら、一路“みんな”のいる墓地へ。 今回の訪問目的は２つあった。 一、 へなちょこ行軍隊員の分の御焼香。 昨夏に来た時もそうだが、前回の帝都侵入の際、安藤大尉や野中大尉達（二十二士の碑）に御焼香出来なかったので、今回は予め購入しておいた。 まずは 代表して山口少佐 （下士卒のみんな、ゴメンね） そして キンコさんの分 そんでもって のらくろ師匠の分 そしてそして、嗚呼、はじめさまぁ〜で御馴染みの・・・ 元たんの分 そして次なる目的は資料館内である。 二、 ・ Ｊたろん斥候長が言ってた『検索システム』がどれほど使い難いかの確認。 ・ 昨秋、電話にて展示資料のへなちょこぶりを指摘したが、直っているのか否か。（その時の会話の内容はココ） まずは検索システム。（以下、心の呟き） ん〜どれどれ？そんなひどくないんじゃないかなぁ・・・？ おお！文ちゃんの少尉任官時かぁ〜。相変わらず悪戯っ子ぽいなぁ。。 お？留吉つぁんの道具！福沢さんも供出したんか〜＾＾ ん？書籍？画像がちゃっこくて文字が見えねぇぞ！ お？遭難60周年式典の様子だ・・・あん？誰だ？「小原卯吉」って・・・？ これはいけません！英霊及び御遺族に対して失礼です！ 他にミスが無いかチェックしたが、気付かなかったのか見当たらなかった。 そして、問題のへなちょこ雪壕ジオラマへ。（以下、同じ） お〜！相変わらず佐官が２人いるでわないか！ そんでもってココの将校さん、去年から背嚢しょわされたまんまだぞ！ そんでもって、今度はへなちょこ遭難地ジオラマへ。（以下、同じ） ぬお〜〜！未だに水野中尉ったら少尉に格下げのまんまだぁ〜〜！ これはいけません！中尉及び御遺族に対して失礼です！ すぐさま、受付前のガイドさん（年配の女性）の所へ急行した。 T： あの〜、ココの監修とか展示物のチェックしてる人っていったい誰なんですか？ （「セミナー青森の・・・」か？ワクワク） ガイド： ちょっとお待ちください。（窓口へ行って係員を呼び出す） T： （若ぇアンチャンだなぁ・・・こないだの電話のアンチャンか？） 係員： え〜監修とかは市の観光課の方になってますが・・・ 如何致しました？ T： （おろ〜？Ｙ氏、更迭されたんかぁ？） あのね、検索システム見てたら人名が違うんだよね。 ありゃマズイっしょ。 係： え？チョットいいですか？ 再度、館内へ・・・ まずは検索システム。 T： ほら、ココ！ 小原さんと阿部さんの名前がゴッチャだよ。 ガ： あらホント！ 本当は「阿部卯吉さん」ですもんねぇ T： （お？おっかさん、勉強してんねぇ！＾＾） ですよね？ で、コレって60周年の時のお写真でしょ？ どうせなら卯吉さんが墓前で再会の御言葉を述べられてる御写真を載せた方がいいんじゃないですか？ 係＆ガ： ・・・・・・ T： （あれッ？知らないの？？） 係： 他には無かったですか？ T： あ、はいはい。 次は、へなちょこ遭難地ジオラマ。 T： はい、水野中尉が少尉になってます！ ガ： あららら〜！ 水野さんは・・・（資料を見て）中尉ですよね。 これは、御遺族に対して失礼ですよね〜 T： ですよね〜？ （お〜、おっかさん！判ってくれるねぇ！＾＾） 係： （コリコリとメモを取り乍ら） あとは無かったですか？ T： （機械的だなや。。） はい、コッチ〜 今泉見習士官も少尉になっていたが、死後昇進という事で目をつぶった。 そして、へなちょこ雪壕ジオラマへ。 T： はい、ココ〜！ なんと佐官が２人いま〜す！ さらにココの将校は背嚢しょってま〜す！ ガ： あららら〜気付かなかった〜！ 将校は背嚢しょってませんもんねぇ。 T： ですよね〜？（おっかさん、話せるねぇ＾＾） 係： 判りました。市の観光課に報告します。 あとは無かったでしょうか・・・？ T： ん〜、気付いたのはコレくらいだけど・・・。 ところで、あの“物置”の・・・ 御遺族から寄贈された御遺品はやっぱし公開の予定は無いんですかねぇ？ 係： 今のスペースでは陳列する場所が無いもんで・・・ でも実は、期間限定で一般公開するって話も出たんです。 T： ほう！（やっとその気になったかい！） 係： でも結局、立ち消えになっちゃったんです。 ガ： さっきの検索で見れるようにはなってるんですけど・・・ 若い方はいいんでしょうが、お年寄りには使えないんですよねぇ。 T： ですよね？ だったらいっその事、自衛隊の防衛館か馬立場の鹿鳴庵で展示された方がいいですよ。 あんな物置にブン投がったまんまじゃ折角供出して頂いた御遺族に失礼ですよ。 ガ： え？御覧になったんですか？収蔵庫・・・ 私達（ガイドさん達）も見た事ないんですよ・・・ T： 一度、確認して下さい。 ガッカリしますから。 係： （ムッとした感じで）ちょっと待ってください。 乱雑に扱ってるつもりはありません。きちんと・・・ T： あの棚にただ並べてるだけなんでしょ？ 係： え、えぇまぁ・・・ T： それもホコリかぶったまんま・・・ 係： ・・・・・（絶句）・・・・・ じゃ、こんなところですね？ 今伺ったお話は観光課の方へ報告しますんで・・・ そうして係員はそそくさと部屋に戻って行った。 果たしてこの想いは上層部に届くんだろうか・・・？ ガイドさんから聞いたのだが、開館以来ダメ出しされたのは初めてだそうだ。 更に「どなたかの御遺族ですか？」と訊かれたので いえいえ、ただのヲタクです。＾＾と答えた。 そして「私達はボランティアなので覚えるので精一杯なんですよ。やっぱり間違いは失礼ですもんねぇ〜」と仰って礼を言われた。 話の判る方だったので、神成さんの裏話（供出拒否のあらまし）を教えてあげた。 このガイドさんの様な方が監修とか現場の責任者だったらいいのに、と感じた瞬間であった。 館内には小学生の男の子を連れた家族が見学にきていた。 少年は山口少佐の御遺影の前で「ねぇねぇ、大佐はいないの〜？この人が一番偉いの〜？」と両親に訊いていた。 御両親は困惑していたので、思わず口を挟んでしまった。 大佐はいないよ。聯隊長でも中佐だな。。山田少佐の如しである。。＾＾； そしたら、お母さんに訊かれた。 「村でお爺さんの忠告を断ったのって本当にこの人（少佐）なんですか？」 ヲイヲイ〜、オラ学芸員じゃないじょぉ〜〜 σ(^◇^;) でも、少佐の汚名を晴らすべくキッパリ言った。 T： 映画や小説では少佐を悪役にする事で神田大尉を悲劇のヒーローに描いてます。（キンコ説の受け売り？＾＾；） 本当の少佐、山口さんは人格者だったようですよ。＾＾ 母： そうだったんですかぁ〜？ T： 映画を観てると、ど〜〜してもあのふてぶてしいイメージがありますけどねぇ。 三國さんのイメージで・・・ 脇でお父さんが「うんうん」と頷いている。 母： 実はこの子に、今度の夏休みの課題に（雪中行軍悲話を）させようとしてるんです。 T： お〜！それはイイですねぇ！ それでしたら、川口泰英さんの『雪の八甲田で何が起ったのか』をお奨めします。 史実を細か〜く調べられてるんで、とっても判りやすいですよ 因みに私は川口さんから宣伝費は頂いてない。（笑） ついでに、わがサイトを教えてやろうかとも思ったが、宣伝行為は嫌味に受け取られると嫌なのでやめた。 しかし、この一連の話を大隊長殿に話したら、 折角“研究する”って言ってんだから教えてやればよかったのに〜。 それは嫌味にならないと思うよ。と言われた。 それはそうと、第５普科連の『防衛館』の事を教えてやればよかったと後になって気付いた。 この家族は北海道から来ていたらしく、前日は馬立場へ赴き、銅像と鹿鳴庵を見学してきたそうだ。 この機会にみんなの想いを満喫して、今後の研究に役立たせて欲しかった。 少年よ！へなちょこ行軍隊はキミを待ってるぞ！ ん？へなちょこ行軍隊予科練誕生か〜？＾＾ この場所でウンチクを。。＾＾； そして幸畑のみんなに別れを告げ、その家族に遅れる事一日、我が隊も馬立場を目指した。 田茂木野〜小峠〜大峠〜大滝平・・・ 鈴木少尉、後藤伍長、神成大尉、及川伍長と順に敬礼して進む。 中ノ森辺りから残雪（雪の回廊の残党）が目立つ。 馬立場前の駐車場は車がいっぱいだった。 萱野高原方面から来るスキー客もいた。 そして記念碑へ・・・ってヲイ！ 去年、みんなで『雪の進軍』を歌って登った階段が、本当の雪道に・・・！ やっぱし此処は雪が似合うんだねぇ〜 今回の駒込渓谷からの風は静かだった。 高台から青森湾を眺め、下山。 県道から馬立場を臨む 記念碑への道のり 今回こそ『雪の進軍』がよく似合う 青・・森・・湾・・だ・・・ 市内に戻ると、大隊長殿はまたもや人事不省に陥っていた。 私は市街地にある善知鳥（うとう）神社に行ってみる事にした。 この地は、五聯隊の伊藤中尉が昭和10年8月28日（71歳の頃？）に『歩兵第五聯隊雪中行軍遭難について』（主催：青森郷土会）という題目で口演が行なわれた場所である。 境内に記念碑が無いか探索するも其ノ姿ヲ發見セズ。 窓口にいた巫女さんに、どの辺りでやったのか訊いても判らない。（当然だろう） 奥から出てきた係の人（宮司ではない）に訊いても判らない。 その代り、『善知鳥』の意味や昔青森は「うとう村」と呼ばれていた事が判り、この神社は由緒ある神社だという事が判った。 だから中尉の口演にはこの地が選ばれたのだろうと感じた。 伊藤中尉が口演を行なった 善知鳥神社 忠魂費 こうして、数々の本懐を遂げた我が隊は帰営の途に就き、19:30、無事に帰営。 全行程≒1,080Kmの長旅であった。

大隊長殿〜！ 狙ってもなかなか撮れるショットではありませんぞ！ (≧∇≦)丿彡☆ ぶわっはっは!! （走行中のショット）

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